2008年06月14日

シャトー シュヴァル・ブラン ボルドーワイン

でざいん by みーくんにゃんこ


シャトー シュヴァル・ブラン '97Cheval Blanc [1997]


シュヴァル・ブランは間違いなく、ボルドーで最も深遠なワインである。今世紀のほとんどにおいて、サン=テミリオンの格付けの中で単独でトップの地位を占め、このアペラシオン最高のワインを生み出してきた。

 1970年代の半ばにオーゾンヌの復興が始まってからは、シュヴァル・ブランは、世の注目をオーゾンヌと分け合わなければならなくなったが、非常に際立ったワインであることに変わりはない。ポムロルとの境を接するサン=テミリオンの砂利地(グラーヴ)一帯に位置し、そのブドウ畑は、レヴァンジルやラ・コンセイヤントとは溝ひとつによって隔てられているだけであるため、長年、そのワインはサン=テミリオンよりも、ポムロルに近いと批判されてきた。

 ボルドーの「八大ワイン」のひとつであるシュヴァル・ブランは、おそらく、飲み頃の幅が最も広いワインであろう。通常、このワインは最初に瓶詰めされた時点でおいしいのだが、最高に出来のよい年のワインの場合、長期にわたって質を保つことのできる能力を備えている。メドックの第一級シャトーのワインも、ポムロルのペトリュスも、これほどの柔軟性を備えてはいない。

 オー=ブリオンだけが、早い段階で飲むことができ、早熟でありながら、20年から30年熟成するにふさわしい内容と総合的なバランスや強さを持つという点で、シュヴァル・ブランに近いワインだと言える。私にとっては、シュヴァル・ブランはシュヴァル・ブランなのであって、私が試飲したことのあるポムロルとも、ほかのいかなるサン=テミリオンとも違う。

 シュヴァル・ブランのカベルネ・フランを3分の2、メルロを3分の1という特徴あるブドウの選択は、非常に異例である。主だったシャトーで、これだけカベルネ・フランを使うところはほかにはない。しかし、興味深いことに、このブドウはシュヴァル・ブランの、鉄鉱石を岩床とした砂利の多い、砂礫(されき)質および粘土質の土壌で最高となり、極めて豊かで、熟した、強烈で、粘りけのあるワインを生み出すのである。

 シュヴァル・ブランは、1852年以来同じ一族によって所有されてきたという点でも、際立っている。1989年まで、フルコー=ローサック家出身のこのシャトー在住の所有者は、非凡なるジャック・エブラールであった。彼は、シュヴァル・ブランの世間での評価をよりいっそう高めることに腐心していた。

 エブラールの後任としてシャトーの運営にあたったのがベルナール・グランシャンであったが、1990年にその地位を辞したことから、シュヴァル・ブランの将来について一族の内紛があるのではないか、という噂が広がった。現在、このシャトーはピエール・リュルトンが管轄している。彼は管理者として非凡であり、高く評価されている。

 シュヴァル・ブランの絶大なる人気に貢献しているのは、このシャトーで生み出されるワインのスタイルにあると言える。暗いルビー色で、優良なヴィンテージならば、ふくよかで豊かで、果実味に富んだワインとなる。フルボディで、官能的で、みずみずしく、また人を惑わすほどに若い時点で飲みやすい。そのブーケはとりわけ特徴的である。

 最高のシュヴァル・ブランは、マルゴーなどのメドックの第一級シャトーのワインよりも香りが華やかだ。ミネラル、メンソール、エキゾチックなスパイス、タバコ、強烈で超熟した黒い果実の香りは、試飲する者を圧倒する。多くのテイスターたちが、この巧妙に示される早熟な魅力に惑わされて、このワインはよく熟成しないと誤った推測をしてしまう。

 大柄で豊かなヴィンテージにおいては、シュヴァル・ブランの熟成はとりわけすばらしいのだが、真に堂々たる風格が現れ始めるずっと前に、このワインは大半が飲み尽くされてしまうのではないか、という懸念がある。

 テイスティング・ノートが示すように、シュヴァル・ブランは、信じがたいほどの深みと豊かさを持つ、退廃的にエキゾチックなワインを産することができる。しかし、ヴィンテージによっては、ボルドーの「八大ワイン」のなかで最もがっかりさせられるものもあった。

 1960年代と1970年代にはシュヴァル・ブランは目覚ましい成果をあげていない。しかし、管理者であったジャック・エブラールは、品質と細部にいっそうの注意を振り向け、その結果、1980年代のこのワインの品質はより一貫したものとなった。1980年代初めの連続したヴィンテージ(1982年と1983年)は、1947年、1948年、1949年のすばらしい三部作以来、シュヴァル・ブラン最高のワインである。

 シュヴァル・ブランはオー=ブリオンとともに、ボルドーの「八大ワイン」の中では最も価格の低いワインである。

  講談社 『BORDEAUX ボルドー 第3版』ロバート・パーカー著 より

独特の魅力で、魅せられる人も多い銘柄。若くして楽しめ、そして100年後も楽しめると言われています。97年は程々の濃さと重みで、しなやかさもある、まとまりの良いもの

シャトー シュヴァル・ブラン '97Cheval Blanc [1997]


☆その他オススメワイン☆
[1995]シャトー パルメ


シャトー・ミュザール[1996]



ブルゴーニュ□■リュシアン ミュザール シャサーニュモンラッシェ ヴィエイユ ヴィーニュ 5P08522





**wine list**


 桔梗ヶ原メルロー [2001] メルシャン 750ml

 cool便/バローロ・ヴィネート・アルボリーナ [2001] エリオ・アルターレ